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タミフルを正しく理解する

タミフルはインフルエンザに非常に効果がある薬です。世界中で使われているタミフルですが、海外でも若干異常行動は見られるものの件数は非常に少なく、あまり問題視されていません。イメージに流されず正しい情報を得て理解しましょう。

         

タミフルが世界中で使われている理由

毎年冬になると流行するインフルエンザですが、普通の風邪に比べると症状が重く、重症化する危険性もあるのが特徴です。
インフルエンザには、タミフルが効果的ということは、世界中で認知されていて、現在ではリレンザとならんでインフルエンザ治療薬として広く使用されています。
タミフルは、インフルエンザに対抗する薬として処方され、インフルエンザウイルスが増殖するために必要なノイラミニダーゼの働きを阻害する力があります。
ウイルスが増殖できないことで、体内にインフルエンザウイルスが侵入しても、症状は悪化することはありません。
即効性があるため、症状が現れてから48時間以内に服用することで、大幅に回復するまでの時間を短縮することが可能となります。
タミフルとならんで、インフルエンザ治療薬としてリレンザがあります。
錠剤のタミフルと違い、吸入するタイプのリレンザは、即効性がありますが、ただ、吸引するにはこつが必要で、自力でうまく吸引する事ができないと使用することができませんから、5歳以下の幼児は使用できません。
タミフルは子供用にドライシロップがありますから、幅広い世代で服用できるという点が、世界中で使用されている理由ともいえます。
ただ注意しないといけないことは、タミフルは、5日間の服用が基本となります。
途中で高熱が引いた場合、多くの人は治ったからもう飲まなくてもよいだろうと思ってしまいますが、熱が下がったからといって完全に治ったわけではなく、体内にはウイルスがまだ残った状態です。
自己判断で服用をやめて外出した場合、他の人にインフルエンザウイルスを感染させる危険性もありますから、きちんと定められた期間服用することが重要です。

タミフルでの異常行動の割合

抗インフルエンザ薬であるタミフルを投与した事による子供の異常行動が問題となりましたが、その後の調査では異常行動を起こした人の約4割はタミフルを服用していなかったにも拘らずに異常行動を起こしているという事が分かり、タミフルを服用するかどうかでの異常行動が発生する割合については統計的には差が無かったという報告もあります。
また、平成19年4月以降には薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会がタミフルと異常行動についての関係を調査しましたが、平成21年6月の調査会において次のように報告しています。
タミフルと異常行動の関係を疫学調査の解析結果から明確な結論を出すのは困難であり、異常行動を起こすのは何もタミフルを服用した場合だけでは無くインフルエンザに感染する事で発現する事が明確になった、とも報告しているのです。
タミフルと異常行動についての関連が全くないという訳では無いですが、明確な因果関係が出ておらず、他の治療薬を服用していても異常行動をとる例が報告されているだけでは無く、インフルエンザウイルスに感染する事自体でも異常行動が報告されている以上、安易にタミフルだけを危険とするのは早計であるという事になります。
また、インフルエンザウイルスに感染するだけでも異常行動を起こすのはインフルエンザ脳症の一種ではないかという意見もあるのです。
現在でも異常行動との因果関係については調査中であってハッキリとした事を述べる事が出来ないのが現状ですが、いずれにしてもインフルエンザに子供が感染した場合は異常行動を起こす事もあるという事から、現段階では子供がインフルエンザに罹った場合は薬を服用する、しないに関わらずに行動については注意が必要という事です。

タミフルが効く仕組みとは

医療機関でインフルエンザの治療に広く利用されているタミフル。
このタミフルがどのような仕組みで作用するかについては、まずインフルエンザウイルスがどのような順序で増殖するのかを理解しておく必要があります。
鼻や口から侵入したウイルスは体内の細胞に入り込み、そのなかでタンパク質やRNAを合成します。
ウイルスは自ら増殖することができないので、人の細胞を利用するのです。
やがて細胞の中で増殖したウイルスは外部に放出され、さらに周囲の細胞に感染を広げていきます。
こうして瞬く間に体内はウイルスに汚染され、高熱などの症状が引き起こされるのです。
インフルエンザの特効薬として知られるタミフルですが、じつはこのウイルスそのものを退治することはできません。
タミフルはノイラミニダーゼ阻害薬と呼ばれている種類の薬で、ウイルスに感染した細胞の中で増殖したウイルスが、外に放出されるのを阻害する薬なのです。
ノイラミニダーゼとはウイルスの表面にある糖蛋白で、増殖したウイルスが外に放出されるのを助ける役割をしています。
タミフルにはこのノイラミニダーゼの働きを阻害する効果があり、それによってウイルスの新たな増殖を防ぐことができるのです。
タミフルは発症から48時間以内に服用しなければいけないとされていますが、これは上記で説明したようにインフルエンザウイルスの増殖を抑える薬だからというのが理由です。
ウイルスそのものを退治するわけではないので、すでに増殖してしまってから服用しても意味が無いのです。
高熱や関節の痛みなどインフルエンザの疑いがある症状がでたら、できるだけ早く医療機関を受診してタミフルを手に入れたほうがいいでしょう。